スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が6月20日、2023年の「世界競争力年鑑」を公表した。対象となった64カ国・地域の中、台湾は5年連続で順位を上げ、2012年以降で最高位の6位となった。
報告書は「経済状況」、「政府の効率性」、「事業の効率性」、「インフラ」の4つの指標の評価を合計して格付けた。1989年から毎年公表されている。
台湾は「政府の効率性」で前年の8位から6位に上昇。「事業の効率性」では6位から4位、「インフラ」でも13位から12位に順位を上げた。「経済状況」のみ11位から20位に後退した。
台湾の国家発展委員会は「事業の効率性」の項目について「『生産性・効率性』や『金融』、『経営慣行』、『姿勢と価値観』などが向上した」と説明した。一方同委員会は「労働市場」は順位を8つ落として25位になったことについて「移民労働者や外国人ハイレベル人材などで振るわなかった。今後も引き続き人材を引き留める政策を強化する」と方針を提示した。
なお日本は昨年の34位から1つ順位を落とし、過去最低の35位となった。日本メディアによると、経営に関する分野で「企業の機敏性」や「ビッグデータなどの活用」が最低の64位だった。
また「政府の債務総額」など、財政関連項目の評価も低く順位低迷の要因になっていると判明。日本の課題としては「高齢化、低い給与、中小企業の生産性不足」などが記されている。
デンマークは2年連続1位を獲得。これにアイルランドとスイスが続いた。アジアではシンガポールがトップ(世界4位)だった。人口2千万以上の国・地域として台湾が3年連続で1位となった。
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